サッカーとハート :熱意はすべて2006-11-22
10月20(金)に大阪福島区にある人事院で人事院近畿地区係長研修で講演を行ってきた。ところで人事院というものをご存知だろうか?人事院のパンフレットにはこう書かれている。『行政の担い手である国家公務員を人事面でサポートすることを通じて、国民生活の向上に寄与していく』と。
つまり、人事院は内閣の所轄の下に置かれる、国家公務員の人事管理を担当する中立的な専門機関で、具体的には(1)採用試験の企画・実施(2)給与・勤務時間等の勤務条件の改善(3)勤務条件の具体的決定(4)各府省合同研修等の企画・実施(5)身分保障・懲戒等に関する制度の運営(5)営利企業への再就職審査(7)不利益処分の不服申し立ての審査 などの業務がある。
今回の係長研修は初めて管理職になった“新任係長”に対する研修でありそれらは年5回あるという。そのうちのひとつの研修が今回4日間のスケジュールで行われたのである。その中にはセクシャルハラスメントに関する講義やグループワークなどが施されており私自身も大変興味深いものだった。そして私が担当したものは最終日の講演で、テーマは『組織の充実のために』〜部下職員とのコミュニケーション〜 というものであった。
目標設定
今回の講演は組織の充実というテーマでの話しになったのだがこれは主催者側に言わせれば一般企業界・スポーツ界などいかなるジャンルにおいてもその大小の差はあれ共通したポイントがあるのではないか?それゆえにあえて違うジャンルの人に話を聞くことで何がしかのヒントが得られないか?ということを狙いにしてのことであった。何がしかの組織やグループそれぞれ個々にはその組織なりグループなりの目標を達成(仕事をこなしていく)することは十分な命題であり、大きな成果・結果を産むためには十分な機能を持った組織が必要であるということは皆が共通する望みであるといえる。
私は講演の最初に実はこの当たり前のような“命題”のことから話を進めた。と言うのは目標達成がなぜ必要なの?別に部下職員とコミュニケーションをとらなくてもいいじゃない、別に問題なく物が動けば・・・?と言うところから切り込んだ。そう、機械的にただ仕事をこなしては充実するものもしないし生産性もあがらないと考えたからである。ではもう少し突っ込んでみると次は“なぜ生産性を上げる必要があるのか?”と言う疑問に当たる。生産性があがると言うことは物資両面での量が増加する・・・つまり多くのものが作られる・・・と言う考えがまず浮かぶ。それに基づくならこう考える。どこかしら行政の市民窓口においてしっかり職員が対応していくことで人々が順次手続きを済ませていくことで”希望がかなった人が増えていく“という効果を産む。それと同時にただ単に量(数)が増えると言うことだけでなくそういった”行為“が人々の精神的安定を産むと言ういう意味では心の充実という生産性もありえると思う。
このなんでもない最初の根本をしっかり理解しなくては方法論も工夫も有り得ない。スポーツの世界も同じだ。目標なくしてトレーニングは有り得ない。つまりどんなレベルの仕事、スポーツの競技力であれまず将来目標・最終到達目標をきちっと見据えていないも者には成功は有り得ないと考える。
経験が変える
その後順次話を進めていき、私のつたない選手歴から指導歴における具体的な例を出しながら10の指導哲学を話した。実際研修会に参加した方々にとって参考になったのかどうかは直接参加者と話しをしていないのでわからないが世の中には反面教師という教師もいるので許してもらおうと思っている。
今回、講演をしたというお話をコラムに書いた最大の理由は講演に限らずなんでも“経験というものは人を変えていく”ということを伝えたいからである。以前は講演や講習会を行った際、聴講者の反応もいまひとつでしゃべっている自分でも”うけてないな“”雰囲気悪いな“ということが自ら感じてしまうほどだった。しかし聴講者の反応というものは大きな声で抑揚を付け身振り手振りをいれ相手の目を見て話をすることでずいぶん変わるのである。もちろん慣れや要領(話の組み立て方等)も大切だが大事なことは伝えようとする熱意だ。まだまだ上手くはないがそういった心を通わせる必要性とコツをすこしずつ感じてこられたということが今回の講演会における私のメリットである。
熱意が可能にする
11月11日〜13日においては日本エアロビクスセンター(千葉)で07年度改訂の公認C級コーチ養成講習会のシュミレーション合宿があった。NTCコーチが4月までの間で9地域においてC級インストラクター養成講習会を開催する必要がありその実技・講義の内容のシュミレーションを行ったのである。その場でもやはり同じことを感じ・体験・学習した。NTCコーチたちの前で話しをし会話をし実践するのである。勇気・度胸・テクニック・知識・・・皆必要だ。しかしやはりまず最初に必要なものは熱意だ。
組織を充実させるには目標設定が大切・・・冒頭に書いた事柄。目標を何にするのかそれ自体を決めるのも結局熱意だ。自分の持ちうる少し上の能力を駆使しないと実現できないことやこういう様になればいいなあという具体的な映像を浮かべて目標を設置する。それとてどうでもいいと思う人はもっと低い目標、それどころか目標すらもてなくなるかもしれない。目標を持つこととは熱意があるということだ。熱意があれば実現は可能だ。
自分に出来るかわからない・・・と思われることにどんどんチャレンジをして自らが経験する。すると自分の熱意度もわかり自らを鍛えることが出来る。これから大きな目標を据えている人、前を向いて進んで!
NEVER GIVE UP !
追伸:姫路獨協大学サッカー部ホームページが出来ました。覗いてみてください。&私のブログも作ったので覗いてください。なにか意見を入れてもらえればうれしいです。