サッカーとハート

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no.44
2007.5.29 tue.
by c.shoji


初の1部リーグとの入れ替え戦

今回のコラムは実に3月23日から2ヶ月ぶり・・・。なのに話題も少々私事から・・・。この2ヶ月は協会業務も控え飲みも控え・・・自チームに専念!だからコラムも書けず・・・。

2007年度 第17回 関西学生サッカー春季2部リーグは4月8日よりが5月20日まで全20チームを10チームずつ2ブロック、各ブロック9試合の1回戦総当りリーグで行われた。私が指導している姫路獨協大学体育会サッカー部は2部Bブロックに分属され大阪経済大・大阪教育大・大阪産業大・甲南大・大阪府立大・京都大・神戸学院大・奈良産業大学・天理大学と同組に入った。

◇ 開幕2連敗スタートによるチームつくり ◇

開幕戦の大阪経済大学戦・第2節大阪教育大学戦をともに0−2と落とし開幕2連敗で始まったこのリーグ。続く第3節・大阪産業大学戦は第2節(4月14日・土)の翌日(4月15日・日)というタイトなスケジュールであり、敗戦の気持ちを切り替える時間が無い非常に難しい試合となった。しかしこのまま指をくわえて見ている訳にはいかない。

私は第2節の敗戦直後にある決断をした。それは敗戦ムードの空気を変えること・連敗の悪い流れを断ち切ることを狙いとした人員的刺激だった。それは怪我や語学留学等でセカンドチームにてコンディション調整をしていた4回生3名をAチーム合流させることだった。こういった開幕2連敗というシュチエーションにならなければ合流はもう少し後にしていたかもしれない。しかし2連敗したそのグラウンド上で決断した。ただ、だからといってその3名を同時にゲームに即先発させては意味はない。なぜなら即先発させれば替えられた選手・他の試合に出ていない選手間のモチベーションはどうなるだろう?長丁場の”リーグ“を戦うのだから3名の即先発はしない。戦力には違いないが最上級生という背景が地味な作業や叱咤激励、ムード作りをやってのけてくれる。ましてやプレーで結果を出してくれれば一石二鳥である。結果、翌日の大阪産業大学戦は開始3分の先制点に始まり4−3という乱打戦を制し初勝利を挙げた。と同時にドラマチックな試合展開がチームの調子を上向きにした。

◇ ユニット的考え ◇

続く第4節甲南大学戦も終了間際で追いつかれたものの3−3のドローで勝ち点を獲得。あわよくば2連勝というところを逃した結果だが選手はネガティブにならず、むしろ追いつき・リードしたことに自信を持った。実はこの開幕4連戦の相手はすべて過去に1部リーグの在籍経験がある大学でありそれぞれスポーツ推薦で早くから強化を始めているチームばかりである。歴史や過去の成績においては一歩も二歩も先輩である。

しかし試合はやってみないとわからない。サッカーとハートNO15でも書いたようにリーグ戦においてはユニットだ。つまり冷静に分析して勝ち点が取れる相手か厳しい相手か・・・を考えなければならない。そこで私は最初の4節(大阪経済大・大阪教育大・大阪産業大・甲南大)でマックス勝ち点3×4ゲーム=12点のうち7点をゲットすることを目標に掲げ選手に話した。もちろん全勝に越したことはないがなまじ“全勝しないといけない”と言い切るともしどこかの試合で敗れたときに『もうあかんわ・・・』と修正が効かなくなるのが怖い。むしろ『1つくらい負けてもまだ大丈夫!』と思えたほうが良い。実際大丈夫なのだから・・・。

◇ 勝ち続けることとリーグ全般の展開を読む ◇

そのあとは第5節〜7節(大阪府立大・京都大・神戸学院大)を第2クール、第8・9節(奈良産業大学・天理大学)を第3クールと位置づけた。第2クールは必ず勝ち点を9点取る対戦、第3クールはリーグ全般の様相がわかってくる頃なので得失点差を考えながらの試合運びの対戦となる。しかしこうやってあれこれ考えているものの結局どっちにしても負けて良い試合などは存在しない。リーグの最初に負けが先行すればするほど後からの試合は負けが許されなくなっていくのだ。結局勝たなければならなくなる。しかし大切なのは考え方である。勝つためのモチベーションつくりと負けたときの修正手段の両方に予防線を同時に張りながらリーグを踏まえていく・・・。

我々は最初の4試合を1勝1分け2敗の勝ち点4でしのいだものの、目標勝ち点7には届いていない。しかしその足らない分、“勢い”という武器をゲットした。正直この時点では上位2位以内(2位以内に入れば1部リーグへのチャレンジ権獲得のチャンスがある)に入るにはもうひとつも負けられない状態。しかし私が選手に伝えたのは最終節に近づくほど上位4強がつぶし合いをしていく組み合わせなので(我々は先に4強と試合をしたという組み合わせの妙が後でものを言う)我々が勝ち続けていけばどう考えても勝機はある、負けずに行けばチャンスだ・・・ということである。先にも述べた得失点差ももちろん気にしなければならないがこのシュチエーションではまずきちんと勝ち点をあげることを目標に切り替えた。以降、大阪府立大学には3−0、京都大学に2−0、神戸学院大学に2−1、奈良産業大学に4−2(これは雨天の中での逆転した熾烈な試合だった・・・)、 天理大学に3−2(これも逆転に次ぐ逆転でドラマチックな試合だった)と勝ち続けた。 結果、○○に勝っていれば1位になれたかも・・・というネガティブ思考ではなく、純粋に喜ぶべき大阪教育大学に次ぐ2位となった。勝てなかった・・・という考えではなく負けずに引き分けられた・・・つまり相手に勝ち点3を与えずに戦えた・・・という甲南大学に結果、勝ち点1の差で我々は2位であり甲南大学は3位だったのだ。我々に勝った大阪経済大学は大阪教育大学・大阪産業大学・奈良産業大学に敗れ京都大学と引き分けたために5位に終わった。

2部Bブロックの結果はここ≫http://www.jufa-kansai.jp/meet/spring/score2b.pdf

◇ 1部を賭けて ◇

Bブロックで2位となったことにより2部Aブロックとの1部昇格をかけた戦いに進出することになった。2部順位戦のレギュレーションとしては

(1)2部Aブロック1位:同志社大学  vs 2部Bブロック1位:大阪教育大学
(2)2部Aブロック2位:関西外国語大学 vs 2部Bブロック2位:姫路獨協大学

という対戦となり

(1)の勝者・・・1部自動昇格
(1)の敗者・・・1部9位・阪南大学と入れ替え戦
(2)の勝者・・・1部8位・大阪学院大学と入れ替え戦
(2)の敗者・・・2部残留

となる。

5月20日にリーグの勢いを絶やさないように望んだ関西外国語大学戦、立ち上がり先制を許しすぐさま追いついたものの前半43分に追加点を入れられ1−2で終了。失点の型・失点の時間帯が悪く決して良いとはいえない試合展開だったがハーフタイムに

『自陣に速く戻ってから前を向いた型で守備に入ること』

『相手はトップに入ってくるボールにあわせてその両横をすり抜けてこぼれ球に絡んでくるので競る者・カバーする者など役割と判断を早くすること』

『1対1簡単にかわされるな・・・不用意に飛び込むな』

と指示した。

後半開始3分で同点とし、その後は相手選手の怪我による退場の戦力ダウンもあったが一方的になり4−2で勝利し初の入れ替え戦に進出することになった。

2部順位戦の結果はここ≫http://www.jufa-kansai.jp/meet/rank/sp-schedule.html#as3

◇ 春リーグに向けてしてきた準備 ◇

この春リーグに向けては1月15日(月)〜27日(土)までを自主トレ期間に当て各自で基礎体つくりをさせた。翌週29日(月)から全体練習を始め2月3日(土)にはいきなり試合をするなど各自の自主トレの重要性を感じさせることを視野に入れてスタートした。毎週土日には試合をかなり組み入れ実践の中での体つくりをさせた。試合の結果よりも体の動きの見極めが私の大きな課題だった。そのため自チームの指導に専念するべく協会の業務は入れずに付いて回った。2月26日(月)〜3月2日(金)までは2班に分けて美作で合宿を行った。

今回のリーグにおいてのコンセプトは『攻撃的』。シーズン始動したときからのテーマで入れられても入れ返す攻撃重視で指導を行ってきた。3FWを基盤に3バック、時には4−4−2、時には3−5−2と並びは相手に対して変えてきた。しかし戦術を語るときには必ずシステムが付いて周るが、システムなんてキックオフ時のならびに過ぎない。私の理想は危ないところへ人がいてチャンスのところに人がいる、人もボールもよく動くサッカーだ。そいう意味ではよく理解をして反応してくれた。このわかりにくい指導の下で・・・。

大事な試合前に情報をばらして大丈夫?

このコラムを大阪学院大学の選手やスタッフが見て知ってもかまわない。私はただ自分のしてきたことや考えてきたこと、選手がしてきたことを・・・事実を残したいだけだから。


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