カルチョの旅

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2006.3.21 NO.40


『視覚?…嗅覚?!…味覚!!!』

 Ciao!

前々回のコラムで紹介させてもらった「ストライカー」。
『…次回はその【素晴らしいストライカーたち】がどのように優れているか?!を探求していきたいと思います。…』と申しましたので今日のテーマはこれです!

素晴らしいストライカーが持つ資質の条件に何が挙げられるでしょうか?!

リフティング?ドリブル?パス?
いやいやこんなものはハッキリ言って必要ありません!

【シュート力・待ち合わせ場所・ズル賢さ・結果】です。
 

〜シュート力〜

ストライカーはいついかなる時でもシュートを打ちます。
体勢がどうであれ、ゴールやGKが見えていなくても、味方がボールを要求しようが、お構いなく打ちます。
エゴイストとはよく言ったもので、ストライカーにはそういった資質が必要不可欠です。
仮にそういった現象が見られた時にもしそのプレイヤーが「将来ストライカーに成長する可能性がある」と信じるのなら時間をかけて放任主義で育てる必要があると私は考えます。(ケースバイケースなので状況を理解した上でチーム運営的に他の選手に対する説得力や選手掌握術もここでは必要とされます)

「ゴールやGKが見えていなくても」と書いたのはストライカーたるもの、どんな状況でもどこへ移動しようが【自分がグラウンドのどのポイントに立っているのか?】は把握しておかないと真のストライカーとは言えないでしょう。

ボールを受けに入る→トラップ→ゴールを見る→GKを確認する→ボールを見る→シュート

というこの作業。
幼いプレイヤーや習い始めのプレイヤー、いい習慣が身についていないプレイヤーの矯正ならこういった作業も大事ですが、ある一定のレベルに達したプレイヤーにはさらなる飛躍を要求していかなければいけません。

「時間がない」、「スペースがない」という現代サッカーに上記に挙げた余裕はありません。
基本動作をインプットした後はその動作がオートマティックにできるよう自分の位置を知ることが大事です。
GKも当然ポジションのセオリーがあるわけですから、ボールに近い位置にポジションを取ります。そうなれば遠いサイドにシュートを打つことでゴールを奪う可能性が高くなるわけですから、そのポイントに打つ感覚を身につければ後は怖いものなしです。
 

〜待ち合わせ場所〜

よく「ごっつあんゴールやなぁ〜」という言葉を耳にします。
そうです、いわゆる誰でもゴールできそうなゴールです。
…しかしよく考えてみてください。
鋭いクロスがペナルティエリアを横切った時に誰もが思うこと…それは「惜しいなぁ〜誰かが飛び込んでいたらなぁ〜」「あそこに誰かいたらなぁ〜」ではないでしょうか?!

これこそストライカーのキーワードになります。
イタリアでは「Appuntamento」と表現されるこの言葉は英語で言う「アポイント」です。

簡単なゴールに見えても、もし信じ切れていなかったらそこにはたどり着けません。
逆にそこに早く着き過ぎても時間があっていないからボールが後ろにオーバーしたり、敵に絡まれたりするわけです。

『待ち合わせ場所』…彼女とデートする時、会社の大事な契約を取り付ける時、皆さんも考えませんか?!笑
ストライカーも同じことが言えるのです!!!

イタリアでもシュートが外れたときに監督が「重要なのは、お前がそこにいたことだから、次、次!」とストライカーを励ましている言葉をよく聞きます。

〜ズル賢さ〜

日本では【ズルい】ことは悪い意味で使われることが多いのですが、イタリアでは良い意味で使われることが多々あります。
つまり【機転が利く】【インテリジェンスがある】【先読みしている】といった感覚でしょうか。
掃除をサボっているけど、先生が監視にきた時には決まってホウキを持ってさも掃除をしていたかのように見せかける、あれです。
あるいはかたづけの時に誰かが指名される場面で、いつの間にか帰っていて姿が見えずに自分の有意義な時間を確保している、それです。

真面目にがんばっている人たちからすると、とてつもなく腹が立つかもしれませんが、それだけ彼らは状況を察知し、周りの状況に敏感に人よりも速く反応しているのです。
そういった抜け目のなさがあるプレイヤーはいつでもペナルティエリアでGKの性格・特徴、DFの癖、スペース、相手チームの連携etcを観察しているのです。

足が速くなくても、パワーがなくても、ゴール決めているプレイヤーが皆さんの周りにもいませんか?!
 

〜結果〜

いくら良いプレイヤーであっても調子が悪いときは必ず訪れます。
この前なんてガゼッタ(イタリアスポーツ新聞)に「アドリアーノ、900分ノーゴール!」なんていう見出しで主人公に祭りあげられていました。
ストライカーはそういう宿命を背負っているのです。
結果が出なければすぐに周りから叩かれ、周囲の期待に応えないといけません。
それらを克服した上で成長していくのです。

シュートをたかが一本外したぐらいで意気消沈しているプレイヤーはストライカーにはなれないでしょう。
他のポジションをすることをお勧めします。

本当に素晴らしいストライカーは強いチームと対戦した時、チームがより重要な局面を迎えているときにゴールを奪ってくれるものです。
なぜなら真のストライカーはそういったゴールの味を知っているからです。

ん〜かなり題名に無理がありましたかね?!笑

だから私の好きなストライカーは以下の通りになるのです。
トレゼゲ、シェフチェンコ、インザーギ。

それではまた。
Ciao!

Kawa


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