カルチョの旅

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2005.1.23 NO.29


「席取り合戦!!!」


Ciao!

先日、ローマダービーを観戦しました!

と聞くと、皆さんはさぞ私を羨ましがることでしょう…。
超満員のオリンピックスタジアムで、ロマニスタ、ラツィアーレたちが応援合戦を繰
り広げる光景は、興奮そのもの!

もちろん雰囲気だけではありません。トッティ、モンテッラ、カッサーノが率いる
ローマ攻撃陣を現場で観ることは、技術面でも大切ですよね。TVでは観察できないオ
フザボールの動きがとても素晴らしいからです。

先日の試合では、ラツィオのシンボルであるディカニオが、ロマニスタに対して皮肉
たっぷりのジェスチャー示しましたね。そんな姿を、大騒ぎの観衆に混じって見る楽
しみもダービーならでは。

…しか〜し! 私の心境は、試合を楽しむどころではなかったのです!

昨年度もローマダービーを観戦したのですが、その時は、サポーターが興奮し過ぎ
て、場外で乱闘が発生。
試合は中断され、延期・・・。
それぐらいロマニスタとラツィアーレたちは情熱的で危険なのです。
頭がおかしいぐらい野蛮な両ファン。
スポーツマンシップよりも、勝負が優先される集団なのです。
最近、プレイヤーや監督たちは、そんな暴力的なサポーターに嫌気が指しているよう
ですが・・・。

さて、そんなローマダービーを楽しく、何よりも『穏やかに』観戦できるとすれば、
有料放送のSKYを通してのTV観戦、あるいはメインスタンドの一番高い席のどちらか
です。

もちろんスタジアムの雰囲気を肌で感じようと思えば、後者に限ります。
ただ、クルヴァ(ゴール裏のサポーター席)は、お薦めできません。
そこは過激なサポーターで埋め尽くされ、危険極まりない空間。
いつ暴動が起きてもおかしくない雰囲気だからです。
「それ以外の席はどうか?」という意見が返ってくると思うのですが、今日はそんな
それ以外の席について、2つの私のエピソードを皆さんに語りたい!!!

まず第一のエピソード。ローマダービーではありませんでしたが、試合は好カード、
2年前のセリエAミランvsラツィオ戦でのこと・・・。
 


『災い転じて福となる?!』

チケットを持たずに、現地購入した私。
28Euroのチケットを、値切りに値切り、ダフ屋から20Euroで購入に成功したのは
良かったのですが。。。

座席の場所をよく確認しなかったものですから、クルヴァ2階席で、ミランサポー
ターのド真ん中!
2時間前に到着したというのにもう超満員なのです!

でも私たちの席が偶然空いていたものですから、おずおずと「この席座ってもい
い?」って訊いたら、ミラニスタから冷たく「No!」の返事。でも、よく見るとそこ
は間違いなく私たちの席なんです。

「見てよ、このチケットの番号!」の抗議にも、「No!」 取り付く島がありませ
ん。

「なぜか?!」って問い詰めると、なんと答えは、「俺たちミラニスタ軍団の一員の席
だから」
つまり、友だちの分を確保しているというのです。更に抵抗を試みようとする私でし
たが、同行の友人に止められ、仕方なく退散。確かにそれ以上の抗議は危険だったか
もしれない。。。

…が、来た路を戻ろうにも、人、人、人で降りるのに一苦労。

ふとバックスタンド方面を見ると、クルヴァとの間の通路が空いている…通常は厳重
にブロックされているのに。
ダメもとで係員にチケットをさりげなく遠くから見せて「ここからバックスタンドに
通過してもいい?」と言ったらあっさりOK!な〜んてイタリア的ないい加減さ。首尾
よくバックスタンドに潜入成功。

しかし、バックスタンドのチケットを持っていたわけではありませんから、適当な席
には座ったもののソワソワ。誰も来ないことを祈っていたのですが・・・案の定、正
当なチケット持ったファンが登場。
そんな移動、移動を繰り返し、ようやく2階の一番上で空いた自由な席を発見。
試合開始10分前になって誰も座っていない2席をどうにか確保したのでありまし
た。

ともかく、これは幸運(?)な事例です。

ここで、改めてご理解いただきたいことは、『イタリア人は席を守らない…、いや席
を気にしない!』」ということ。
彼ら、チケットに書かれてある座席番号を最初から探さないのではないでしょうか?

スタジアムに入ったら、正しい席など探さず、適当な良い眺めのポイントに陣取るの
です・・・。
ということで、自分の席であるべき所に、コワモテの、体のがっちりした、ドスの利
いた声を出すマッチョマンが座っていたりするのです!!!

『対抗したくても逆らえない』… そんな理不尽な場面が待ち構えているのです。

 


(2時間前から超満員なミランクルヴァ!)

2番目のエピソード。

最近よく仕事でスタジアムを訪れることがあります。
そんな時は、お客様が試合を満喫できるようにスタジアムまで案内、しっかり座席を
確保して、最後まで無事に観戦を楽しんでもらえることが私の使命です。

それがローマダービーみたいなビッグカードでなかったら、話は簡単なのですが…。

2つ目のエピソードは、まさにローマダービーでのこと。
 


『ここはEブロック?それともFブロック?…どっちやねん!怒』

ビッグカードでは、不思議なほど自分に火の粉が降りかかる事件に遭遇する、と確信
している私。
となれば、その1日の始めに考えなければいけないことは、まずスタジアムに余裕を
持って到着すること。
余裕が《落ち着き》と《好判断》を生み出すからです!

この日は、40人という大所帯なグループをナビゲーション。
いつも以上に神経をすり減らして、私自身のローマダービーのキックオフです!!!笑

スタジアムに到着。まずは、座席確保のための入場口を探します。
入場口へ到着すると、係員がチケットの枚数と人数チェック開始。

この時すでに戦いは始まっています。
ローマダービーというビッグカードなのに、40枚もの大量チケットを確保している
我々に対する驚き、そして自分たちが持っていない羨ましさから、あちらこちらから
ラツィオファンがチャチャを入れに私たちに接近!
中には、あわよくば我々(13歳の中学生グループ)の間にさりげなく割って入り、数
をチョロまかして入ろうとするのです。
そんな彼らから子供たちを保護するのも私の役目!敵から遠い足でボールをキープす
るように子供たちとラツィアーレの間に割って入って彼らをブロック!
そして、無事スタジアム入場に成功・・・!

次なる仕事は、チケットに記入されてある座席探し。
これも中々簡単ではありません。なんせ席番号表示が、なんともいい加減というか、
分かりにくい。
一番手っ取り早いのは周りの人に尋ねること。「そう、ここは君たちのEブロックだ
よ!」 ホッと安心。

今日は妙にスムースに席を確保できたな、しかし、油断大敵!なんて思っていると、
後ろの列のイタリア人5人組ロマニスタが、「ようこそ日本からローマの応援に来て
くれました!」なんて大声で話しかけてきて、「安心しろ、この席は間違いなくお前
らのEブロックだ。誰か変なヤツが来たら俺たちに任せろ!」なんて言ってくれ、安
心するやら、不安が増すやら。
まずは持参したパニーノで腹ごしらえ、そして戦闘開始!

早速、力仕事を得意とするに違いないと思われる男性5人が登場!
私の可愛い子供たちになにやらイチャモンをつけている様子。
でも、私が駆けつける前に、他のイタリア人が救ってくれました。ホッと一安心。

しかし待てよ・・・、どうもさっきから席間違えを装ってやってくるファンが多い・
・・。

だんだん不安になっていく私とは裏腹に、ローマダービーを存分に楽しみ、写真をバ
シバシ取っているかわいい中学生たち。

そして何の心配もなくトイレに行きたがる中学生たち。
日本なら、トイレから帰ってきて席がなくなっているなんてシチュエーションはあり
得ないけど、ここはイタリアなんだぞ〜。

そんな不安一杯の私の目の前に、ついに本日本命の敵が登場したのであります。

それはなんとも口達者なイタリア人。
「ここは、俺のチケットのFブロックだ〜!早く退かないと警察呼ぶぞ!」の大声。

いきなりの超好戦的な態度に、最初は思わず身を引いてしまいましたが、どう確認し
ても我々がいるところはEブロック。
確信を持った私もすかさず応酬。

「何言ってんねん!ここはEブロックやで!警察呼びたきゃ呼べばええやん!困るの
は、お前たちねんから!」

結局は、その後ろにいた陽気なロマニスタ5人衆が、「もうええや〜ん。お二人さ
ん、ここはEブロックやけど、ほら、そこに2つ席が空いてるから座ったら?!」で休
戦。

そんなこんなしているうちにようやくダービーが始まり、私の長い試合は終わったの
でありました。

果たしてイタリアのスタジアムに秩序がもたらされる日が来るのでしょうか?
その日を夢見つつ、私の戦いは今日も続くのであります。

Kawa

 

   (巨大な城サンシーロ!)

  (応援には欠かせないマフラー!)


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