カルチョの旅

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2004.6.15 NO.21


「怪物はイタリアにもいます!」


Ciao!
今日は日本U-23とアテネオリンピック一次予選同組の≪イタリア≫について現地から詳しい情報をお伝えします

ご存知の通りイタリアU-21はヨーロッパ選手権U-21で優勝を遂げました。
戦績は様々なメディアで調べることができるのでより詳しい情報をここではお伝えしようと思います。

※ ヨーロッパ選手権優勝時のメンバー参考資料…6月7日コリエデロスポルト10面より抜粋
※ リスト内の右枠に掲載したのは選手保有権チーム名です。

【ベストメンバー】
現時点でのジェンティーレ監督のレギュラー構想は下記の通りと言っても間違いではないでだろう。
GKアメリア
DFボネーラ(ザッカルド)、バルザーリ、ボヴォ(ボネーラ)、モレッティ
MFデルネーロ(ピンツィ)、デ・ロッシ、ドナデル・パロンボ(ダゴスティーノ、ブリーギ)、スクッリ(メスト)
FWジラルディーノ(カラッチョーロ)
※()内はカード累積やケガで出場できなかったときや途中出場の交代予想メンバー。

【注目プレイヤー】
ここで注目プレイヤーを挙げると文句なしにジラルディーノ(パルマ所属)!!!
彼は昨シーズン(2003−2004)セリエA得点王に届かなかったがシェフチェンコにわずか1得点及ばなかった23得点を叩き出しイタリアで「なぜヨーロッパ選手権に出場するA代表に召集しないんだ!」という論争を巻き起こしたほどの素晴らしいタレントなのである。
何がすごいか?!
ボールを持ってからシュートまでの連続動作が恐ろしいほど速い!!!
つまりDFが少しでも隙を与えるとGKの届かないコースへシュートを放ったり、GKの予測のつかないタイミングでシュートをゴールネットに叩き込むのである。
とくに空中から飛んでくるボールの浮き球の処理…いや処理をせずにシュートまで持っていくと表現すればいいのだろうか、GKが予測しにくいタイミングの世界が彼によって作り出されるのである。
そしてオフサイドをかいくぐる飛び出しのタイミング、ワントップとしてのポストプレー、フィニッシュまでの展開を作るタメはこの1年間で厳しいセリエAでもまれた成果であろう…来季はユヴェントス、ローマへの移籍が噂されている。


※イタリアの怪物!ジラルディーノ
 




※「デ・ロッシ、イタリアを導く!」という題名、コリエレデロスポルト新聞より 

次にデ・ロッシ(ローマ所属)である。
彼はローマ生え抜きのプレイヤーで、彼の父親はローマプリマヴェーラの監督。
昨シーズン後半はケガで出場機会が少なかったが若干19歳でエメルソン(ブラジル代表)やダクール(フランス代表)と中盤でトリオを形成し、前半のインテル戦では役者の揃う両チームの中盤で一番評点(確か7.0)が高く、カペッロ前監督からも「この各国代表が揃う中盤の中で一番質が高いプレイを発揮した!」という評価も受けたほどの才能の持ち主。
活動量・ゲームメイク・セットプレイからの決定力・そして何よりチームを率いるその闘争心はロマニスタならずともイタリア国民までも魅了した若者である。

【システムとチームの特徴】
システムは4−4−2に近い4−5−1(4−3−2−1とも言える)!
基本に忠実な4バックを形成し、両サイドは時折効果的なオーバーラップを仕掛ける。とくにボネーラとモレッティのピンポイントクロスは日本にとって守りづらいだろう。
中盤は3人がしっかり中央を支配し、右にデルネーロ、左にスクッリとウイング的に配置している。
しかし日本が注意しなければいけないのはスクッリが左からFW的に切り込んでくる動きでこのプレイヤーはもともとFWとして活躍しているプレイヤーであることを頭に入れる必要がある。だから時として4−4−2に見えるのはこういう動きからなのである。
ワントップのジラルディーノについては前述した通りである。

【日本とイタリアの違い】
代表に対する関心が高い日本に比べてイタリアでは代表よりもクラブに関心が集まる。
とくに各年代の代表は国際試合的な要素が強く強化的な意味合いは少しなのである。
要は各クラブのレギュラー争奪戦で自分のポジションを勝ち取りその年代のカンピオナートで活躍していれば代表に近づくということである。
だからフランスに近いシステムをとっている日本ナショナルトレセンといった【イタリアサッカー協会主導で強化】という概念はなく、あくまでも≪クラブがイニシアチブをとって若手育成に励んでいる≫といった傾向が強い。もちろんその背景には若手を育成してビッククラブへ高く売るというプロヴィンチャクラブの経営戦略があるということは言うまでもない。
そういった意味でもこの対照的な環境を持つ両チーム、どちらが勝利を勝ち取るのか興味深い!

【イタリアには厳しい日程】
オリンピック期間中には2004−2005チャンピオンズリーグ予備選やUEFAカップ予備選、その直後にはカンピオナート開幕戦(8月29日開幕)が控えており、各クラブがプレイヤーの派遣を渋るのは目に見えているのです。
これらの素晴らしいタレントたちが各クラブの収入源に関わっている以上、イタリアサッカー協会も無理に招集はできず各クラブとの交渉が求められております。
実際にヨーロッパ選手権U-21の期間中にセリエBはセリエA昇格に向けて厳しい戦いが繰り広げられていたためガスッバローニというパレルモの選手は参加できなかった経緯がある。

【オーバーエイジ枠】
このイタリアU-21の優勝メンバーにオーバーエイジ枠としてF.インザーギ(FWミラン所属)・ペルッツィ(GKラツィオ所属)をベンチに置こうという論争が起こっています。
これは日本でも話題を呼んでいると思いますが18人しかベンチに入れない上にオーバーエイジ枠というのは若手にとっては非常に厳しい環境です。果たして結果はいかに?!

皆さんはアテネでどちらが勝つと思いますか?!
これから楽しみですね。
それではCiao.

Kawa


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