カルチョの旅

top▲

 

2004.5.18 NO.19


「レフリぃー〜!オフサイドやろ〜?!」

Ciao!                 
                    (VTRのプロセスによるジャッジ)
私がイタリアへ来てからはや1年3ヶ月が経過しました。
そしてこの「カルチョの旅」もおかげさまで1周年記念を迎えました。
これも皆さんのご声援あってと思っております、これからもよろしくお願いいたします。

さて、今までイタリアの素晴らしい面を数々取り上げてきました。
カルチョ、食文化、生活習慣etc(ほとんどカルチョでしたけど…笑)。
しかしそんな陽気なイタリア人でもことカルチョになるとキメ細かに!正確に!分析するんです…それも評論家だけでなく一般人のお父さんから10歳のサッカー少年までもが…。

もちろんそんな人々がお互いの主張を繰り広げる「朝まで生テレビ」にあたるカルチョ番組がイタリアでは数多く存在することは言うまでもありません、笑。

例えば金曜日には土・日曜日(通常土曜日にはセリエAが2試合、セリエBの数試合があります)の試合展望をテレビ大阪系列にあたる局が放映し、そして土曜日にはその日行われた試合のハイライト・それから日曜日のビッグクラブの試合の布陣etcを伝える番組をNHKと日本テレビにあたる局が放映するのです。

そして一番盛り上がる日曜日には通常15:00から試合が行われますので13:00からこれまたしつこいぐらい予想布陣を唱え、そして現地スタジアムにはアナウンサーが訪れて試合前のサポーターの雰囲気やチームの様子などを伝えます。

15:00からは実際に試合の生中継《セリエAの試合はほとんどがSKY(※日本で言えばスカパーかWOWOWにあたる。)による有料放送です。》を見ることができない人々のためにスタジオで各試合を追いかける番組があります。…で得点が決まるとスタジオに訪れた数十人のサポーターが司会者と喜びます、笑。もちろん試合の中継は放映することができないので実際には得点シーンなどは見ることができません。
しかし注目なのはその得点シーンを有料放送で見ることができない人々のために、実際に数人のエキストラを用いてそのシーンを再現するのです(もちろんプロではないので動きは速くない…しかしその技術の正確なこと!驚きに値します!!!笑)

さらに16:50に試合が終わるとすぐに17:00からゼネラルマネージャー・監督・プレイヤー(通常は監督)のインタビューを試合ごとに勝敗のポイントを押さえながらスタジオと現地でやりとりを行う1時間番組があります。ここではあくまでも中心は会話なので得点シーンなどは映しません。

そうこうしている間に間髪いれず18:00から得点シーンを中心としたハイライト1時間番組があります。
ここでは得点はもちろん、疑惑がもたれたPK・オフサイドやレッド・イエローカードが出されたタイミングは適切だったか否か?!ということを数回もVTRによって国民全体で確認し合うのです…ほんとすごい…。

そして日曜日の20:30から行われる一番メインのセリエA(通常ビッククラブのカードがイタリアリーグから選出される、シーズン終盤になると勝敗の行方を左右するのでこの時間帯の試合はなくなります※残り4試合ぐらいから)が終了して22:30から人気番組「コントロカンポ」「ドメニカスポルト」(日本で言えばNHKの「サタデースポーツ」と毎日テレビの「スーパーサッカー」でしょうか?!)が視聴率を競って同時刻にほぼカルチョ特集と言っても過言ではないスポーツ番組をなんと2時間も展開します。
ですから終了は深夜の1:00ぐらいということになります。

この番組では実際にスタジオへ評論家だけでなく試合が終了した渦中の監督が1人・有名で人気のあるプレイヤーが1人訪れ、計8人と司会者で議論を展開し、さらには「疑惑がもたれたPK」や「ファウルか否か?」そして「レッド・イエローカードの適正な処置を審判は行ったか?」をVTRでしっかりとジャスティスを下す専門家が存在し、国民から意見を受け止める美人なアナウンサーがいたりします。ちなみに私は「コントロカンポ」という民放放送の番組を好んで観ています!!!
 

 最後に月曜日にはテレビ大阪系列のLA7という局
 がこれまた2時間議論番組「ビスカルディ」を繰
 り広げます。それもRomaとMilanoの2元中継を展
 開し全員で12〜16人ぐらいの評論家が出演し
 ます!!!
 この番組ときたら自分の意見を言い出したら各々
 が止まることができません…つまり主張を始め出
 したらとことん自分が納得するまで言い切ろうと
 するのです。この根性は本当に見上げたものです!!!たまに収拾がつかずにCMにいかないと皆の言い分が止まらないぐらいです…笑。ちなみにペルージャのガウチ会長は積極的に出演し、イタリアリーグに対して批判意見を数多く申します。

そしてそろそろこの題名が気になる方は知りたい頃でしょう…。
この番組の注目すべき点!
それは前節の試合で起きた事件、例えばオフサイドの疑惑に対してVTRを用いるのはもちろんのこと、コンピューターグラフィックを利用して「このオフサイドについてFWはDFラインから5cm飛び出している」という所までチェックするのです。
「そしてアシスタントレフリーは『攻撃チームの2列目の飛び出し』に対してフラッグを上げるのが早過ぎる!」あるいは「『攻撃チームの2列目の飛び出し』を判断するのが難しい局面ではレフリーが判断すべき!」「その判断においてなぜレフリーがジャッジできるか?それはアシスタントレフリーより○○mその局面に近いからよりシチュエーションを判断しやすい!」等の意見が飛び交うのです。
またその○○m近いというのをコンピューターグラフィックで再現するから驚きなのです!!!

この番組、もちろん国民が楽しめるよう(国民総監督になれるよう)に「バッジョをヨーロッパ選手権へ連れて行くことに賛成する方は電話番号こちらへ、Noの方は電話番号こちらへ」や「ユヴェントスの次期監督にふさわしいのは誰?プランデッリを支持する方はこちらの電話番号へ、デシャンを支持する方はこちらの電話番号へ」など投票ができるように受け付けています。そして意見が述べることができるようパソコンでもメールを受け付けています(もしイタリア語ができる人は意見されてみてはいかが?!)。

この数cmという極限の戦いまでジャッジする国民!そして毎日ようにカルチョが話題になっている習慣!それはレフリーもレベルアップしないわけにはいきません!!!

日本のレフリーの方々、一度イタリア人にジャッジを受けてみませんか?!笑
そして日本国民の皆さんはそんな正しい判決をレフリーと折り合えるよう「サッカーを視る目」をレベルアップさせましょう!!!
そうすればさらに日本サッカーが世界一になれる日が近づくかもしれません…。

それではCiao.

Kawa
   

 


  このシーン!
 「ヴィエリかザッケローニのどちらがインテルを退団
  すべきか、あるいは両方か」を問う三者択一の
  国民投票


<戻る>