カルチョの旅

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2003.12.13 NO.12


「立ち上がれ!ペルジーニよ!」

Ciao!

 今日は久しぶりにとことんカルチョ…いやペルージャに関する話です。

先日 ペルージャvsエンポリを観戦してきました。日本人からすれば、ほとんど名を聞かない両チーム…。しかし、この日の雰囲気はお伝えしたい!

ペルジー二(ペルージャの応援する人たち、戦う選手、監督のすべての総称です)は、熱く燃えていたのです!この日、レナート・クーリスタジアムのほぼ全席は、ペルジーニで埋め尽くされていました。

試合開始前、つまり第10節を消化した時点で、ペルージャの勝ち点はわずか6!そう、下から3番目のセリエB降格圏内に位置していたのです。

対するエンポリは勝ち点5!つまり、この試合はセリエB降格を争う直接対決だったわけです。(セリエBに降格すればテレビ放映権料などの収入減につながり、中心選手を放出せざるを得ない等の悪影響をチームにもたらします)

経済的な問題は別として、セリエAで戦うということには、特別な「誇り」があります。
当然、「我がチーム」には、何が何でもセリエAに残って欲しいわけです。それでは、「なぜペルージャは、わずか勝ち点6」なのか? いろいろ原因は考えられます。


 1.試合数が増加した
 2.選手層が薄いため、DFラインが不安定である
 3.決定力あるFWがいない
 4.アルビトロ(レフリー)の不利な判定を数回受けて
  いる

 それぞれ考察していくと…

1. 今シーズン、ペルージャは、カンピオナート(リーグ戦)、イタリアカップ(日本でいう天皇杯かナビスコカップ)に加えて、なんとUEFAカップを勝ち進んでいるのです(3回戦へ進出)。
 


 ところでUEFAカップに出場するためには下記の条件を満たさなければならないのです。
・ セリエAの6位以内に入る《セリエA3位以内はチャンピオンズリーグに出場(昨年はミランがCLに優勝したので今年は4位までがCLに出場できる)するので、4位と5位がUEFAカップの資格を得ることになります。今年は昨年度5位ウディネーゼと6位パルマがUEFAカップの出場資格を得ました。》
・ イタリアカップで優勝する(昨年はミランが優勝したがCLに出場したため準優勝のローマが出場資格を得ました)
・ インタートトカップ、いわゆる予備選で優勝する《インタートトカップにはセリエAの6位以下の上位から2チーム出場する資格があり、出場する意思がないチームは辞退できます。昨年は7位キエーヴォ8位ローマ。しかしキエーヴォはインタートトカップ出場を辞退し8位のローマはイタリアカップによる出場資格を得ているため9位のペルージャと10位のブレシアが繰り上がりで出場することができました》※各欧州大会への参加資格はUEFA【ヨーロッパサッカー協会】が基準資格を理事会で決定する。インタートトカップに出場しているチームはイタリアのそれに相当する、いわゆる上位から中位に位置したチームが出場している。ペルージャはこのインタートトカップに出場し見事3チームを撃破してUEFAカップ出場権を勝ち得ました。
詳しくはhttp://www.perugiacalcio.it/で参照

今年の各欧州大会への出場資格は昨年度のセリエAの結果が適用される

1

ユヴェントス

CL出場

2

インテル

CL出場

3

ミラン

CL出場(CL優勝のため無条件で出場) 

4

ラツィオ

CL出場(予備選から)

5

ウディネーゼ

UEFAカップ出場

6

パルマ

UEFAカップ出場

7

キエーヴォ

IT出場優先権を得るものの出場辞退

8

ローマ

UEFAカップ出場(イタリアカップ優勝チームとして)

9

ペルージャ

IT出場(UEFAカップ予備選)し予選突破

10

ブレシア

IT出場(UEFAカップ予備選)し予選敗退 

本来のCL出場は3チーム。ミランは優勝国としての出場するためラツィオが繰り上がり出場。

そのため順に繰り上がりの法則がUEFAカップやITにも適用された。

CLはチャンピオンズリーグ、ITはインタートトカップの略

    

従来の各欧州大会へのセリエAに適用される出場資格

1位

CL出場

2位

CL出場

3位

CL出場(予備選から) 

4位

UEFAカップ出場 

5位

UEFAカップ出場 

6位

IT出場(UEFAカップ予備選)

7位

IT出場(UEFAカップ予備選)

※これにUEFAカップにはコッパイタリアの優勝国も参加


2. 権威あるUEFAカップ(その他にバルセロナ・バレンシア・リバプールなどが勝ち進んでいる、そして3回戦からCLの1次リーグで敗退したリーグ3位のチームも参加)
を勝ち進んでいるのはいいが、ただでさえ選手層が薄いチームにとって、この大会が目に見えない負荷となっているのは明らかである。なぜならプレイヤーたちに体のキレがなく、モチベーションを2つの大会へ向けることは精神的にも負担がかかり維持するのは難しい。
そしてこれがチームの守備面にも影響しファールが増え、当然イエロー・レッドカードをもらう機会も増した。こうなればDFラインを固定したメンバーで戦うことは難しく、連携がうまくいかないことは容易に想像できる。勝つことはいいことだが、「二兎追うものは一兎も追えず」ということわざがピッタリあてはまる気がする…。

3.昨年度はミッコリ(現ユヴェントス)のスピードあるドリブル、予想のつかないポイントからの素晴らしいシュートが、他のプレイヤーにも好影響を及ぼし、攻撃にも幅があった。…しかし今年は決定的なエースが存在しない(今年のヴリーザスはやや調子が悪い)ため、単調な攻撃に終始している。

4. 第11節を終了した時点で勝ち星から見放されたペルージャは、0勝7分4敗(敗れた相手はパルマ・キエーヴォ・モデナ・ラツィオ)で、この負けた試合と引き分けた数試合の中でアルビトロ(Arbitoro)にPKをとってもらえなかった、あるいはPKではなかったのにPKとみなされた場面があった。そしてファールに相当しないのにファールを取られ、ファールなのにファールを取ってもらえなかった場面もあった。

勝ち星から見放された原因を、レフリーの判定に起因していると考えたくはないが、第3者的に見てもペルージャが勝ち点6でもがいている原因には、いくらかレフリーの影響があることは事実である。この影響で「セリエAのレフリーを外国人」にしようとする案が出てきているぐらいですから、ペルージャファン以外でもそう思っている人々がいるのでしょう…。

 以上のような理由(いい訳)が低迷している原因と私
 は考えます。しかもビッグクラブとの対戦を終えた
 のはミラン(ホームで1−1)のみ、この後インテ
 ル・ユーヴェ・ローマとの対戦が待っているので
 す!序盤のスタートで躓いたのは痛いが、セリエA 
 残留に向けて1月の移籍市場では決定力あるFWと堅
 実的なDFを一人補強することに期待する今日この頃
 です。話はもとに戻りましょう。


ほぼペルジーニ満員で埋め尽くされたスタジアム!!!試合開始からタイミングの良い掛け声と人数はビッグクラブには及ばないものの一つにまとまった応援で熱く盛り上がったのです。

…さて、なぜでしょう?!そこにはいくつかの工夫があります。まず入場料! 

この危機をクラブは察し、ペルジーニたちの声援を必要とするために大盤振る舞い! 
クルヴァ(ゴール裏)をなんと1ユーロ!
バックスタンドのサイドを2ユーロ!!
バックスタンドの中央を3ユーロ!!!
そしてメインスタンドを5ユーロ!!!!!(1ユーロがいくらかは自分で調べよう)というサービスをやってのけたのである。

言うまでもなくチケットは土曜日の時点で完売(当日は入れない観客も存在した)。

次に、コズミ監督自らがメディアを通して「我々に力を与えてくれ!」と助けを求めたのであります。チームがこのような現状になっていること自体、監督やチーム強化部長の責任なのでありますが、これを気にせず呼びかけられるコズミ監督のカリスマとペルジーニに親しまれている愛嬌は素晴らしいものである。(実際に助けたくなる心情になってしまう…笑)

このような工夫が実際にスタンドを熱く盛り上がらせたわけでありますが、経営はうまくいっているのかどうか?!は定かでありません…笑。しかし、ここまで豪快にやってのけるクラブのアクションと、コズミ監督の呼びかけが、スタジアムを熱く盛り上がらせたのは事実なのです。
              (コズミ監督)

こうしてペルジーニは立ち上がり、一致団結してエンポリに立ち向かったのです…が、はたして結果は…?!答えはこのコラムの中に隠されています…笑。

それでは Ciao.

Kawa


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